『Azalea』米津玄師図書館

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Azalea

Azaleaとは、米津玄師の楽曲の1つである。

概要
曲名 Azalea
作詞 米津玄師
作曲 米津玄師
編曲 米津玄師/Yaffle
リリース 2024年11月18日
規格 デジタル・ダウンロード、ストリーミング
ジャンル J-POP
時間 3分28秒
公式MV

公式MVには本人出演版と、『さよならのつづき』版の2つが存在する。

同じ楽曲でも映像が異なると、当然のことながら受け取り手の感じ方も全く変わっ
てくる。

まずは本人のMVを視聴して彼の世界観をじっくり味わい、堪能する。そして興味
が湧いたらドラマを鑑賞し、その後にドラマ版のMVを視聴する、という流れが良
いだろう。ドラマは全8話とコンパクトで、内容も万人受けするものとなっている
ため、興味が湧いた方は是非一度ご覧になってみてはいかがだろうか。

ドラマとの関係性(ネタバレ注意)

この楽曲はNetflixドラマ『さよならのつづき』の主題歌として書き下ろされた。つまりこの曲は『米津玄師の楽曲』であると同時に『ドラマのために書き下ろされた曲』でもある。そういった関係から歌詞のところどころに劇中の場面を想起させるような部分が存在する。

例①

『心臓の音を知ってエンドルフィン 確かに続くリフレイン ずっとそこにいたんだね』

事故で婚約者を亡くし失意の中にいるさえ子(有村架純)の前に、その婚約者の心臓を移植された男性、成瀬(坂口健太郎)と偶然出会う。

最初はお互いの事情を知らずに知り合ったが、さえ子は後に婚約者の心臓を移植した男性が成瀬であることを知る。

そのタイミングでさえ子は成瀬の心臓に耳を当て、今は亡き婚約者の心臓との再会を果たすのだが、その場面が冒頭に挙げた歌詞とリンクする。

例②

『君がどこか変ってしまっても ずっと私は 君が好きだった』

これは心臓移植を受けた成瀬の妻であるミキの視点から書かれた歌詞であると受け取ることができるだろう。

この作品の重要な要素の1つとして、記憶転移というものがある。記憶転移とは、臓器移植を受けた側が提供者の記憶の一部が移るとされる現象である。

心臓移植を受けた後の成瀬は、ピアノが弾けるようになったり、コーヒーが飲めるようになったり、性格が活発になるなどの変化が起きている。それらの要素は臓器提供者の雄介が持っていたものと類似しており、彼の婚約者であったさえ子が面影を感じてしまうほどである。

そんな夫の急激な変化に、普段は気丈なミキは戸惑いを見せる。
そしてあろうことか成瀬とさえ子は互いに惹かれあってしまい、その一部をミキは垣間見てしまう。

それでもミキは最後まで夫のことを信じ続け、その愛を貫き通したのだ。

その他にもリンクするような箇所はいくつか散見されるので、ドラマのシーンを思い浮かべながら曲を聴くというのもまた一興だろう。

曲名について

この楽曲の曲名の由来は、ジャケットイラストからも推測できるように花の名前である。ジャケットイラストのアザレアは楽曲に似つかわしいよう配色されているが、実際のアザレアはジャケットイラストのような淡い紫色ではなく、赤や白色をしている。

アザレアを曲名にしようという発想は、ドラマの根本の要素である心臓移植による記憶転移がきっかけになっている。雄介とは遺伝子的にも全く別の存在ではあるが、成瀬は雄介の心臓を移植したことによって、まるで雄介かのような振る舞いをとってしまう。それが米津にはドッペルゲンガーのように見えたそうだ。そしてドッペルゲンガーという発想を別角度から連想すると、クローンのようでもあると思ったそうだ。クローンとは遺伝子的には同一の個体で、挿し木で増えるアザレアもいわばクローンのようなものである。そのような柔軟な発想から、この楽曲の曲名はアザレアという花の名前に決定した。

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